OQMD

OQMD(Open Quantum Materials Database)は、第一原理計算に基づく大規模な材料データを網羅的に収録したオープンなデータベースであり、新材料探索や熱力学的安定性の評価、データ駆動型材料設計の基盤として広く活用されている。ノースウェスタン大学およびアーゴン国立研究所によって構築され、実在および仮想材料の構造最適化や形成エネルギー、バンドギャップ、磁化といった物性情報を高精度なDFT計算により提供している。特に、形成エネルギーと凸包解析に基づいた安定性評価機能を備えており、実験的合成可能性の予測にも有効である。さらに、APIを通じたデータ取得や機械学習への応用にも対応しており、計算材料科学やマテリアルズ・インフォマティクス分野の研究において重要な情報源となっている。